第十一話(通算21話)最終回ネタバレ感想(天璋院)
最終回です。
アニメ版では有功様の声を演じておられる宮野真守さんが黒木源一郎役で出演されたことも話題になっていますね。
苗字でおわかりの通り、あの黒木の子孫にあたるわけです。
ドラマでは省略されてしまったのかしらと少し残念に思っていたところで、ダブルのサプライズ!ありがとうございます😭
ざわつく三角帽子
前話にて家茂公を失い号泣する和宮様の場面から始まり、あっさり大政奉還されました。
そして鳥羽伏見の戦い。
X(旧Twitter)では、三角帽子がかわいいとのポストが飛び交っていました(笑)
確かにかわいいw
あの三角帽子、正式には『半首笠(はっぷりがさ)』といいます。
戊辰戦争時には、先の戦国時代と異なり武器は鉄砲とされていたため、甲冑では身軽に動けないため採用されたとか、相手の目測を誤らせるためなど諸説あるようですが、実際にはあそこまで大きな代物ではなかった模様。
ドラマ用に強調してつくられたとか……
ドラマ用といえば。
隣で観ていたオットがしきりに発言していました。
坂本龍馬は出てこないの!?
幕末といえば坂本龍馬。
しかし、大奥の世界には出てきません。
『大奥』の世界はいうまでもなく、坂本龍馬や幕末藩士を主体とした物語ではないので出てこなくて当然と認識していたのですが、よくよく調べると、大政奉還を促したのは坂本龍馬であるとの話が一般的みたいですね。
歴史には疎いのですが、更に調べると坂本龍馬が慶喜公に大政奉還をすすめたとの説は創作であり、史実ではないとの見方もあるようです。
そう考えると、むしろ『大奥』が史実ではないかとも思えてきます……。
実は本当に女将軍が存在したのではなかろうか……
フィクションだからね……
謎は深まります。
和宮を演じる岸井ゆきのさんのファンになりました
和宮(親子さん)そのもののキャラクターも魅力的だったのですが、岸井ゆきのさんが演じる和宮、ピカイチだと思いませんか?
気づけば他の誰よりも和宮の動きを目で追っている自分がいました。
原田泰造さん演じる西郷隆盛との話し合いの場面では、別部屋に刀を持った刺客が潜んでいたりと緊張しましたよね。
多くの作品で英雄の一人として描かれることの多い西郷どんですが、視点が変わるとちょっと悪い人にもなり得る良い見本でした。
次々と飛び出す女性蔑視発言の数々でしたが、和宮様の啖呵にスカッとした人も多いのでは?
『御台様』発言で大目に見てやる
なにさま!?
和宮が真の御台様となり、宴では立派な女主(あるじ)として振舞う和宮。
かつて母親の愛情を求めて泣いていた、小さき女の子の成長ぶりにとん様の涙腺もゆるみました🥲
土御門の正装も強烈でしたが、上様の最期の贈り物であった打掛を召して登場する演出も秀逸。
「私はいつだって私」という和宮の台詞も最高に素敵でしたね!
岸井さんの他の作品も観てみたいです^^
天璋院様たちの話を立ち聞きする和宮様の腕の中で寝ていたさと姫が可愛すぎたので貼り付けたいのですが画像がありません(公式さん、お願いします!)。
江戸城無血開城
15分拡大のはずなのに、開城が早いなぁと思っておりましたら、瀧山を媒体とした徳川家回想シーンが長めに入りましたね。
原作では約5ページの画のみでしたが、ドラマではAimerさんの曲にのせることで、最後の感動を味わう良い時間となりました。
無血っていうけど、瀧山が血を流したよ
と言いたいところですが、一命を取り留めたことで良しといたしましょう。
瀧山の切腹は、原作ではじめて読んだときにはとてもショックを受けました。
ドラマ初見の方も、かなり衝撃を受けたのではないでしょうか。
囲みに、原作では瀧山の養子となった仲野が異変に気付き駆けつけますが、ドラマでは天璋院様が時計が止まっていたことで、同じ時計(家定公の形見)を預かっていた瀧山の異変に気づきます。
原作では仲野と瀧山との絆があっての説得力がありましたし、ドラマでは仲野とのエピソードを削ぎ落したことで生まれた見事な改変であり、それぞれに甲乙つけがたい必然的な流れだったと思います。
家定公の形見の懐中時計が瀧山の命を救ったことは、原作もドラマも共通していました。
それにしても、家定公の言いつけ通りに「思いのままに」生きた結果借金だらけ?になったという天璋院様のおとぼけっぷり(世間知らずなのか、器が違うのか……)には笑っちゃいましたよね。
瀧山のコミカルっぷりも面白かったです😝
原作のイメージ通りに締めてくださって、非常に満足しました。
引用:©よしながふみ「大奥」19巻 白泉社
最後に登場した女の子は誰?
最後に登場した女の子のモデルは津田梅子さんと言われています。
天璋院様の台詞にもある通り、日本で初めて留学をした女性で、のちの女子英学塾(現・津田塾大学)の創設者となった方です。
本作のテーマ、そして未来に受け継ぐ人として適切な人選でしたね。
外伝として、いつか天璋院様と瀧山の商売物語を見てみたいと思いませんか?
最終回は、原作での19巻でした。
おわりに
ついつい熱弁・好き放題に書いてきましたが、『大奥』の脚本を担当された森下佳子さんのnoteを紹介して締めたいと思います。
プロデューサーの岡本幸江さんと共に元々原作の大ファンだったとのことで、記事をご覧になった方の中には、最初の意気投合オタトークにまじりたい!と感じた方も多いのでは😊
森下さんの苦悩を知り、「原作のあの部分が入っていない!」などと抜け抜けと残念がって誠に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
当のご本人たちが苦渋の決断を繰り返したということがよくわかりました。
制作のお二人のキャリアや時代、歯車がかみ合い制作されたドラマ『大奥』はまさに運命としかいいようがない。
『大奥』は、原作もドラマも後世にも残したい名作です。
今回、初心者ブロガーながら、毎週毎週必死に記事を書くことで、たくさんの気づきや学びがありました。
言葉足らずだったり、読みにくかったりと課題だらけですが、多くの方に読んでいただけたようで本当にありがたく思っています。
少しでも共感だったり、楽しんでいただけていたなら嬉しいです。
未熟すぎて読者の方が求める記事とは言い難いですが、熱量だけは感じていただけたなら幸いです。
今後読んでくださる方のために、本記事も少しづつ加筆修正の予定です。
遅ればせながら、シーズン1の感想も追って投稿する予定です!
ここまでお付き合いくださった皆さま、そして、このような素晴らしいドラマを世に出してくださった制作陣の皆さま、本当にありがとうございました!!😝